AI支援で3000行のVBAシステムを構築した実録
第0回では、要件定義をしなかった結果、盛大に転んだ話をしました。そこから、BPMN図を描き、一度すべてを立て直し、AIを相棒にして開発を続けました。結果、3000行を超えるVBAシステムが完成しました。そして、その過程ではっきり分かったことが、16あります。
今回は、その全体像だけ。深掘りは、次回以降に譲ります。
要件定義・設計の話
⑩ BPMN図は、無料ツールでは足りない
プロとして出すなら、VISIOが必要でした。品質と説得力は、道具にも宿ります。
⑪ Before / Afterを短期間で描けるのは、経験の蓄積
図は、センスではなく履歴書です。
AIの「できないこと」(第2回で詳しく)
① VBAを直接編集できない
AIは、Excelファイルを開けません。
② フォームは自動生成できない
ユーザーフォームは、人が作る領域でした。
③ .basインポートで日本語が壊れる
コードは正しくても、文字は壊れます。
規模の壁(第3回で詳しく)
④ 1000行を超えると、文脈が切れる
Claudeでも、Cursorでも、例外はありません。
⑤ 階層化しない設計は、後で必ず詰む
最初から分けておく。これは鉄則でした。
ツール選定の現実(第4回で詳しく)
⑥ Copilotは、専門性が逆に制約になる
Excel特化が、足かせになる場面もあります。
⑦ 総合的には、Cursorが一番ちょうどいい
日本語設定に癖はある。それでも、現場では強かった。
⑫ VSCodeは、開発者向け
便利。でも、誰にでも向くわけではありません。
AIの限界(第5回で詳しく)
⑭ スケジュール管理を任せると、事態が悪化する
記憶が苦手な相手に、記憶が必要な仕事を任せてはいけない。タスク管理は、ASANAの仕事でした。
運用ノウハウ(第6回・第7回で詳しく)
⑧ 仕様AIと開発AIは、分けた方がうまくいく
Claudeは仕様。Cursorは実装。
⑨ GドライブRAGは有効。でも、整理が地獄
効果はある。代わりに、覚悟が要ります。
⑬ プロンプトをテンプレート化すると、続く
AIの記憶は、仕組みで補うものです。
選定哲学(第8回で詳しく)
⑮ Gドライブを選んだのは、流れを見たから
OneDriveでも、Dropboxでもなかった。
⑯ 最終的にClaudeを選んだ理由は「事実ベース」
GPTも、GEMINIも使った。それでも、最後は設計思想でした。
次回へ
この16個は、どれも机上の空論ではありません。全部、実際に詰まり、悩み、手を動かした結果です。
次回予告:第2回 AIにできないこと——3つの技術的制約
「AIに任せれば楽になる」そう思っていた頃の自分に、一番読ませたい回です。
